倉沢良弦『ニュースの裏側』

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韓国が危ない

新型コロナウイルスは、全世界に蔓延することで、最早、地球人の中に抗体が出来上がるまでいかなければ、終息は見込めない状況だ。
私は、それでも地球上で武漢肺炎での死者は、最大で20万人程度ではないか?と予測していたが、見込み違いだったようだ。それでも、スペイン風邪のようなことにはならない、という予想は今も変わらない。要因はワクチンと特効薬の開発が、当初見込みより早く進んでいるからだ。

さて、既にこの新型コロナウイルスの影響は経済に焦点が移ってきたことは、以前から指摘してきた通りだが、中でも危機的な状況が見られるのがお隣の韓国だ。

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2020-04-22/Q97PFSDWLU6G01

https://toyokeizai.net/articles/-/345230

https://japanese.joins.com/JArticle/265218?sectcode=300&servcode=300

https://www.newsweekjapan.jp/stories/business/2020/04/post-93197.php

先の総選挙で、与党ともに民主党の圧勝で幕を閉じたが、韓国の保守層は強い警戒感を示している。特に、保守系議員の後ろ盾である大手財閥系企業は、政権が増税路線に舵を切るのではないか?という憶測が飛び交っているようだ。韓国国内メディアの中には、新型コロナウイルス禍の中での総選挙に疑問視する声もあったが、実際には近年の大型選挙には見られない66%以上という高い投票率となり、国民の関心は現在の政権にコロナ禍における国家運営を託した形になった。
これはどのような国でも、国難や有事の際は政権与党が強いというのは常道であり、それを形にして見せたことになる。
ただ、今後について、特に国内経済については多くの難題が控えている。新型コロナウイルス禍以前より、経済政策の失態が目立つ文在寅政権は、総選挙で勝ったことで、更なる難しい舵取りを任された形になったのも事実だ。

https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/60239

また、韓国の情勢に大きな影響を与える材料として、北朝鮮金正恩の健康状態が挙げられる。
昨年末以降、多くの北朝鮮情報筋が指摘しているように、金正恩の健康不安説がここに来てより深刻になってきた。
現時点で分かっていることは、危篤状態から脳死状態になっているだろうということと、既に金与正を中心とした集団指導体制に移行しているということ、そして、金与正はトランプ大統領に助けを求めているということだ。
詳しくは別コラムにて、私が掴んでいる情報、また各情報筋が公表している内容を踏まえ、まとめてみたい。

これらは、Chinaと北朝鮮の関係、また半島の南北情勢が大きく転換することを意味している。
何より、今回のコロナショックにより韓国の革新勢力が大勢を占めたことで、北朝鮮と韓国の関係がより緊密になることが考えられる。また、アメリカ政府は仮に南北統一に情勢が動いたとしても、すぐに朝鮮半島社会主義化するとは考えていないだろう、という点だ。一つには、北朝鮮を抱えるだけの経済力は韓国にはないため、むしろ韓国国内で反政府運動が沸き起こる懸念がある。
前述の通り、既に韓国経済は瀕死の状態に近く、これまでの文在寅政権の外交に対し、アメリカも日本も、またアメリカの同盟各国も、より警戒感を強くしていて、中でもアメリカ政府は相当に怒り心頭だと伝わってきている。文在寅政権が何をやりたいのか、全く分からないのだ。それはChina中央政府も同様の見方をしている。実際、北朝鮮情勢が緊迫してきたとしても、習近平が全面的に北朝鮮を支える方向に動くとは考えにくい。そのお荷物になるのが、外交下手の文在寅であることは、これまでのChinaの韓国に対する態度によっても明らかで、今回、与党が圧勝してしまったことで、Chinaは朝鮮半島の舵取りから降りる可能性が出てきた。これで議席が拮抗していれば、弱気になった文在寅をコントロールすることも考えられるが、圧勝したことで文在寅が強引に南北統一に走れば、一気に韓国経済は崩壊する。歯止めが効かなくなるのだ。
今後、China政府は口先介入はすれども、文在寅が大統領である限り、韓国を助けることはないだろう。
Chinaはアメリカに対して強気の姿勢を見せているのは、あくまでも表向きだけだ。アメリカを怒らせると、基軸通貨が使えなくなり、China国内の経済が止まってしまう。習近平を支えているのは、成長し続けてきた国内経済であるのは間違い無いので、そのアキレス腱を握られている状態で、アメリカと喧嘩などするわけがない。
そこに、ウォン安のままの韓国経済を抱えてしまったら、China経済が膨大なお荷物を背負うことになる。
これからが韓国の正念場であり、文在寅の手腕が問われるのだが、過去の手法を見ていても、それが成功するとは言い難い。
そして、韓国は間違いなく日本に助け舟を求めてくるだろうが、日本政府としては保守系の政権が韓国に誕生しない限り、韓国を助けることは無いだろう。また、日本自身もコロナショック後の経済の立て直しが必要なので、韓国に関わっている暇などない。

今、韓国は真の意味で、世界から孤立化してしまっている。
最悪のシナリオまで描けば、難民が出てもおかしくない状態なのだ。
そういう国が、海を隔てた僅かのところにあることを、我々はもっと自覚しておいた方がいい。