倉沢良弦『ニュースの裏側』

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役立たずの国会議員を炙り出せ!

今、我が国は国難の最中にある。
正規雇用者や自営業者は収入の道を閉ざされ、明日が見えなくなっている。大手企業ではテレワークに移行することで、個人の能力の差異が炙り出されている。先の見えない不安が我々を包み込んでいる。
この時に際し、一丸となってコロナショックを乗り越えなければならない。これは、有事だとハッキリ認識しないといけない。
SARSCoV−2自体は、強力な感染力を有しているが、致死率はインフルエンザより少し高いくらいだ。そのことだけなら、国民に広く抗体が作られることで、急激な感染拡大があったとしてもピークダウンはいずれ訪れる。つまり、感染しない、感染させないを徹底するしかない。
その為にも、自粛の要請には素直に従うことが先決で、互いの理解と寛容が不可欠だ。
一方、政府の経済対策には批判も多い。その批判の最も大きな矛先は、噂されている現金給付策が遅れていることにある。それは金額的にもその手法にしてもそうだ。つまり、噂だけが先行している為、国民の間に不安ばかりが広がっている状態だ。その不安の要因の一端が、牛肉券だの魚券だのと言った現実を分かっていない政策を執るのではないか?と言った風聞だ。
確かに、国会議員の多くは背後にいる支援団体が票を左右する。その為、要望があれば動かざるを得ない。ところが、それら利権が絡むような団体だけを国民の総意と捉えるのは、非常に狭量な視野であって、国民生活の実態を踏まえているとは言えない。今、国民が憤っているのはまさにその点では無いだろうか?
国会議員の票を左右するのは、それら特定の団体では無いのは自明であって、現在の強い与党による投票率の低さが問題なのだ。
与党の本音は、浮動票が動かないことを願っている。投票率が低ければ、固定票が読める為、基本的に与党が議席を獲得できる可能性が飛躍的に高まる。これは、投票行動を起こさない国民の側、有権者の側にも大きな責任がある。
そこで、与党、野党関係なく、今回のような国難に当たって、自分たちの選挙区の議員が何を言い、何を行動しているか?を炙り出す必要があるだろう。つぶさにそれら議員の行動を見つめ、仔細に分析しておけばよい。
それが次の投票行動に大きく影響する。
少し過激な表現をさせていただくなら、与党議員に対してはモタモタしないで国民目線で行動を起こせと言い、野党議員には政府に全面的に協力して邪魔をするなと言うべきなのだ。
我々は議会制民主主義で国家の統治機構をどのように作り上げていくか?という点で、貴重な強力な一票を持っている。
国難の時に国民目線に立てない与党議員は、次の選挙で落とすぞと脅せばいいのだ。
また、野党議員に対しては、国難に政局を持ち込むようなことをしたら、次の選挙で落とすと脅せばいいのである。
その意味で、国民を軽視しているとロクなことにならないことを、もっと国会議員に限らず選挙で選ばれる全ての議員に分らせればいいのである。
日本は官僚国家であり、国会議員は落ちてしまえばただの人に戻る。議員は常にその危機感の中にある。
官僚の側、利権団体の側にしか目が向いていない議員が余りにも多すぎる。
主権者は国民であり、有権者であることを分からせる絶好の機会だ。官僚主導の国政運営が縦割り行政を生み出した。その最たる存在が財務省だ。財布を握る省庁が大いに幅をきかせていて、それ自体が歪な政府を産んでいるとも言える。
勿論、悪戯に官僚を批判したいのではない。今回のような国難にあって、今こそ国会議員が主導し決断して国民生活と生命財産を守る為に行動してもらわないといけない。
そして何より、今回の国難にあって一人一人の国会議員が何を発言し、どう行動するかを監視する必要がある。国民目線の活動が出来ないなら、与野党関係なく次の選挙で落とせばいいのだ。そして、彼らに直接そのことを伝えておけばいいのである。
主権者は誰なのか?を分らせればいい。
逆に言えば、国民に突って有益な行動を起こした議員には、精一杯の賛辞と支援を惜しまなけれ良い。
国会議員は私たちの上にいる者ではなく、あくまでも代理に過ぎない。
そのことを有権者も国会議員も、今一度、問い直す必要がある。