倉沢良弦『ニュースの裏側』

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既に日本に入ってしまった新型コロナウィルスについて

12月にChina国内でその存在が知られていた新型コロナウィルス(2019-nCoV)は、1月の武漢市を中心とした湖北省湖南省での爆発的な感染拡大から、ついにはChina全土に拡大し、現在は世界的に感染拡大が起きている。
世界中に渡航しているChina国民によって感染が拡大したのは間違いないが、同時にChinaに渡航した人々からも感染が拡大している。
ただ、感染者が増大し膨大な検体採取によるデータが解析されることで、このウィルスが持つ特性も明らかとなり、同時にこのウィルスがもたらすCOVIDー19という感染症についても、分析と研究が進んできた。
と同時に、その感染力の強さと、どの年代でCOVID-19が広がりやすいか?というデータも出揃ってきた。
少なくとも、このウィルスが日本に定着するのは間違いない。それは季節性インフルエンザと同じように、人類が付き合って行かなければいけない流感となるだろう。問題は、インフルエンザのように毎年30万人以上の死者を出すウィルスとなることがはっきりしているとすれば、その予防方法をよく理解し、励行することが重要だということだろう。
一説によると、武漢市にある病毒研究所から流出したものだという実しやかな話も出たが、DNA解析を進めた世界中の感染症専門の研究者は、動物由来であることを指摘している。つまり、この種の人類が初めて直面する事態に有りがちな陰謀論めいた説は、一笑に付されることになった。

横浜に停泊したクルーズ船内部で感染者が広がってしまったことを、如何にもな形で政府批判に振り向けようとする一部勢力があるが、そもそも、China国内で感染拡大していたにも関わらず、Chinaから流入する人々を止めることが出来なかったのだから、日本にこのウィルスが上陸すること自体を止めることは不可能だったであろう。
また、このウィルスが世界に蔓延するのは、その時期が早いか遅いかの違いだけであって、世界中が経済的にChinaに依存している以上、China国内だけで封じ込めることは不可能だったであろう、というのが筆者の愚考である。
むしろ、冷静に正しく、このウィルスを恐れることが大事で、センセーショナルに地上波で報じること自体に、私は強い違和感を感じる。
例えば、厚労省の担当官への検査が不徹底であったとか、実際にクルーズ船内で対応にあたった医療関係者に対し誤解が広がっているという現象の方を問題視すべきで、そのあたりを問題視するのと、この新型コロナウィルスへの理解を広げていくこととは別問題だ。
少なくとも、現時点でこのウィルスに関しては、インフルエンザと同等の予防策によることで、感染拡大を抑え込めるという認識で良いのではないだろうか?
China国内の死亡者が2,000人を超えたことと、各国に死亡者が出始めていることで、不安感が広がっているが、日本に限れば、既に国内に潜在的な感染者が拡大していると見るのが正しい。症状が出ないまま、自らの免疫力によってウィルス由来の病気症状が出ないまま抗体を作り出している人も多く、既にそれらの研究結果も出ている。

これら新型コロナウィルスに関しての知見は、多くの情報を得ることが出来る。
悪戯に、報道に振り回されることなく、正しい認識に立って、冷静にこの新型コロナウィルスを恐れるという態度が大事だと思う。