倉沢良弦『ニュースの裏側』

いろいろ、書いてます。お仕事のご依頼は、ryougenkurasawa@gmail.com。

「れいわ新選組」や「N国党」は本物か?

2名の特別枠を確保し、遂に国政に議員を送り出した山本新党。
今回、党首の山本太郎は落選したが、彼の名前と党名により100万票近い票を獲得し、参院選の台風の目となった。
地上波に出演した山本は「総理大臣をめざすことになる」と語っている。
彼がそういう理由はいくつかあるが、来たる衆院解散に向けて、山本自身は出馬の意向を示しているし、今後、国会で各党党首による党首討論があった場合、彼は党首として政権政党総裁の安倍総理と対決することになる。
今回の参院選に手応えを感じた山本が、衆院選に向けて準備を進めていくのは当然だろう。
しかし、彼自身は小選挙区で地盤を持っているわけではないし、主戦場は東京になるので、厳しい戦いが待っているのは間違いない。
山本が街頭演説を行うと、あっという間に2000人から3000人が集まると言われている。
彼に議席を取ってほしい左翼系の有権者が動員を図ったという見方もあるが、それだけではないと山本は踏んでいるのだろう。
一方で彼に関しての良からぬ噂も後をたたない。
いくつかの報道によると、今回の参院選では山本太郎氏の選挙参謀として名前が上がっている斎藤まさし氏は、北朝鮮との繋がりも指摘されている人物で、正真正銘の左翼思想家、左翼活動家である。一説によると中核派との結びつきもあるようだ。
山本が参院選前から、街頭演説で主張している経済政策や消費税に関しての政策、最低賃金政策を聞いて、確かに非正規雇用や低賃金で苦しんでいる人々には聞こえはいいが、経済の専門家は一様に疑問符を投げかけている。
いずれの政策も実現性に乏しいのだ。
根拠も非常に薄い。
中には、山本人気を背景に立憲民主党がれいわに合流してはどうか?という話も出ている。

もう一つの台風の目となったのが、ワンイシューで勝負している「NHKから国民を守る党」。
NHKをぶっ壊す」のフレーズだけで、立花孝志氏は当選してしまった。具体的な広報活動は、立花氏本人の街頭演説とYouTubeだけ。政見放送では、おなじみのフレーズと共に、面白おかしく行うことで若い世代の注目を集め、またNHKに対して不信感を持っている有権者の票集めに成功した。
既にネットテレビで今後のN国党の戦略について話している立花氏は、自分たちの議席が持つ影響力を、現実的な数字に基づいて分析していることが分かる。
衆院選になれば、立花氏自身はN国党の次点者に参院議席を譲り、自分自身が衆院選に打って出ることも公言している。

この二つの党が来たる衆院選の注目を集めるのは間違いない。